北朝鮮核実験についての声明
核戦争防止国際医師会議( International Physicians for the Prevention of Nuclear War)
朝鮮民主主義人民共和国によって今日発表された核兵器実験は北朝鮮と北部アジア全地域の民衆にとって巨大な後退となる無責任で危険な行為である。 キムジョンイル政権は、この地域の安定性と自国国民の福祉を侵害している。今後、憤慨し、憂慮する国際社会の反撥に北朝鮮国民は苦しむことになるかもしれ ない。
同時に、他の核兵器保有国は、その核兵器を廃絶するという何10年来の誓約を守っていない。 もし彼らが誓約を遵守していたら、北朝鮮は核兵器に何らの価値をも感じなかったし、核武装しそうなイランについて世界中が懸念することもなかったと、われ われは確信する。
核保有国は、核拡散防止条約(NPT)のメンバーとして核兵器を廃絶すると誓約した。 しかしながら、安全保障に核兵器が必要だと称して、自身の誓約に違反している。 朝鮮戦争の間、米国は核兵器の使用を考え、それ以来北朝鮮に対し使用すると繰り返し脅している。 北朝鮮やイランなど、しばしば米国によって脅かされた国は、当然のように米国の二重基準に憤慨し、米国がまさに主張しているのと同じ核抑止力を望むことに なる。しかし、 だれが核を所有していようと、核抑止力は幻想である。北朝鮮が長距離ミサイルとミサイルで運搬可能な核弾頭を開発、実験しても、それは米国とその他同盟国 による攻撃の危険を高めるだけである。 核兵器は戦争を呼び込み、安全保障にはならない。
IPPNWの医師と医大生は何回か平壌を訪問した。ごく最近には、2005年8月、北朝鮮と韓国人医師とのより良い関係を確立し、医学教育と健康管理を支 援し、この地域の安全保障の問題について相互交流の自由な通信回路を開く試みを行なった。 今回の許しがたい核実験は北朝鮮の民衆に絶望的に不足している食物、住宅、および健康管理に必要とされる資源を浪費した。 そのうえ、不必要に隣国その他の国々を怒らせた。北朝鮮は今後数カ月間、さらに孤立する結果になるだろう。 IPPNWとその支部が北アジア非核地帯を擁護し続けているまさにその地域は、現在、核軍拡競争の予測をせざるを得ない。
国際社会の最優先課題は今や、この地域の各国が核危機から撤退する方向への支援でなければならない。われわれはすべての勢力の自制をを強く要請す る。予防 攻撃または先制攻撃は如何なる条件でも考慮すべきでない。 北部アジアの安全と平和は、この地域に関係するすべての勢力が、、この危機を沈静化させ、合意を得るために、おしみなくあらゆる外交的手段を使うことにか かっている。
北朝鮮の核実験は、他の核保有国にとっては、この皆殺し兵器から世界を解き放つための核兵器交渉会議は避けられないことを示す警鐘である。 国際司法裁判所は、核保有国には、国際法の下でそうする義務があると満場一致宣言している。
朝鮮半島に局限されようと、北アジアまたはさらに広範囲になろうと、核戦争は、莫大な人々を抹殺し次世代の生命を破壊し、想像を絶する規模のカタス トロフィーとなるだろう。 そのような戦争を起こすものは許されない。仕掛け人でないとしても、阻止しえないものも決して許されない。
2006年10月9日