チャカとの出逢いは人よりも唄が先であった。僕等Sing Like Talking
がデビューするだいぶ以前からPSY・Sというグループ名が気になってい
た僕は(ちなみにしばらくバンド名の読み方は知らなかった)最初に耳
にした曲に衝撃を受けた。その当時それなりに自分たちの曲に自信を持
ち始めていた時にその独特のヴォーカルスタイルと音楽性は完全に僕の
意識をふりだしに戻してしまったのである。
今でも邦楽の自分の中のベスト10に入っている「パラシュートリミッ
ト」という作品は当時FMのCRJチャート(カレッジレディオジャパン)
という大学生の選ぶチャート番組でチャートを駆け上がったのだが、正
直「こんなものとこれから勝負しながらプロでやっていけるのだろうか
」と思った記憶がある。のちに、僕のラジオ番組に現われたチャカはと
てもナチュラルで、本当の歌姫だなと思わせる程の空気に満ちあふれな
がら、同時に大阪女の心意気も漂わせて、僕の中で「歌手;チャカ」と
いう存在から「人;チャカ」に変わった。
なかなか「人」としての部分をまず優先させてしまう僕は、この世界
の友人もだいぶ限られてしまうのだが、出逢いから一貫して変わらない
印象を与え続けてくれる彼女は、大事な友人の一人でもある。
今さら、彼女の音楽性やヴォーカルの持つ大きな魅力にはふれるべく
もなく、彼女は僕の思うアーティスト、ヴォーカリストとしての第一の
必要条件である「人間である」というところを持った素晴しい表現者で
あり、立派な生活人だと確信する。
まぁ、要は歌聴いたらイエーと思って、一緒に飲んだらやっぱりイエ
ーと思ったということだけなんですけど。
佐藤竹善