世の中には、生まれながらにして行くべき道が与えられている人が0.7%ほどいると
思う。なぜか僕の周りにはそんなやつが何人か居るんだけど、物のはずみと勘違いで、
ミュージシャンをやっている僕にとっては本当に羨ましい存在だ。まさにそんな中の
一人が、大阪に生まれた歌姫、安則眞実。
チャカを初めて知ったのは、大阪在住時代、もうずいぶんと前やね。アフリカとい
うバンドで、頭にインデアンの羽飾りを付けて、小さい体からは考えられないほどの
パワーでファンクをシャウトしまくっていた。当時既に、そりゃもう、ビックリする
ほどの歌い手だったのを、よーく覚えている。確かMCを全部英語でやっていて、まだ
直接話をする機会が全然無かったので、これはきっとアメリカで生まれ育った子なん
やと、勝手に想像してたりしたんだけど、後で知ったらバリバリの大阪生まれの大阪
育ちで、なんか面白い子だなと思っていた。
大阪時代はお互い共通の友達のなかの一人という感じで、顔は合わせていながらラ
イブなどお手合わせする機会もほとんど無く、気がつくとチャカは東京へ出てPS Y・
S でデビュー。初めて聞いた時は驚いたな。フェイクもシャウトも無く、ストレート
な子供のような声で歌う声が、はじめはチャカだとは信じられなかった。でも、やっ
ぱり歌のうまさは抜群で、松浦君の造り出すサウンドに完璧にフィットしていて、ま
たまた面白い世界を見つけたんだと、納得。
その後、こっちはオルケスタ・デ・ラ・ルスでとんだことになって、忙しくなって
しまい、会う機会もほとんど無かったんだけど、5年くらい前からまた、ソルト(チャ
カ注釈:ピアノの塩谷哲さん)や近チャン(サックスの近藤和彦さん)やいろんな仲
間の関係で距離が近くなって、遂にはSOR(熱帯倶楽部〜Spirit Of Rhythm)のヴォー
カルを頼むことになったんだけど、引き受けてくれて本当にありがとう。
レコーディングではまさに本領発揮で、こっちはヴォーカル録りの日を別に考えて
いたのに、バンドメンバーと一緒にほとんど一発録りでOK。今どきそんな素晴しい歌
い手はなかなか居ませんよ皆さん。
そして、そうこうしているうちに、今度は安則眞実としてのジャズアルバム。あの
一曲目(Since You Came To My Life)には、まいりました。My favorite song だ!
そして三枚目では大御所とのニューヨークレコーディング。ハンクさんやジョージさ
んに心から暖かく迎え入れられているのが音になって伝わって来るようなアルバムだ。
この頃は、どんな歌にもチャレンジして行くチャカと歌い手になるべくして生まれ
た安則眞実を両方を楽しんでいるように見える。違うかな? 両方とも最高!
これからも楽しく音楽して、美味しいもの食べよう。よろしく。
カルロス 菅野